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ファクタリングと自己破産に関する全知識|弁護士が徹底解説

本ページでは、全ての文字をNHKニュースウォッチ9日経新聞等でファクタリングについてコメントを行いました井上裕貴弁護士が責任をもって執筆していますので、何か間違い等ございましたらinfo@telo.jpまでご連絡いただければ幸いです(法改正等により情報が過去のものとなってしまうケースもございます。)。

【重要】当事務所では「給与ファクタリング」については対応を一切行っておりませんので、給与ファクタリングについては他の法律事務所にお問い合わせください。

 

「ファクタリングを利用することによって逆に資金繰りが悪化してしまった・・・」「ファクタリングで自己破産することはできるのか・・・」「ファクタリングを利用したが何とか自己破産だけは回避したい」とお考えではないでしょうか。

当事務所では、これまで多数のファクタリングに関する相談・依頼・裁判・破産申立等の対応を行って参りました。

事業の再建を図るもののの、中にはどうしてもやむなく破産を申し立てるに至ってしまったケースもございます。

本ページでは当事務所のこれまで相談を受けた経験からどのような場合に自己破産の申立てを行うべきか、当事務所の自己破産の料金を含め徹底的に解説を行います。

1. はじめに

ファクタリングで資金繰りに窮してしまった際に、まず考えるのは資金繰りの改善と思います。

もっとも、もともと資金繰りに窮していたからこそファクタリングの利用をしていたと思いますから、まずはファクタリングに関する支払いを止め、資金繰り改善を行うのが望ましいと思います。

多くのケースではまずはファクタリングの利用を停止し、資金繰り改善を行うことが一般的です。その際の当事務所のサービスについてはこちらのページよりご確認いただければと思います。

2. 自己破産を行うべきか

本章ではどのような場合に自己破産の申立てを行うべきか否か徹底的に解説を行います。

分かりやすく、時系列で順番に記載を行わせていただきます。

2-1. 資金繰り改善

まずファクタリングの利用でむしろ資金繰りが悪化した場合に考えるべきは、ファクタリング会社への支払いを停止し(その際、当事務所よりファクタリング会社と交渉を行うことも無論ございます。)まずは資金繰りの改善を図ることだと思います。

その後再建が可能であれば自己破産の申立てを行う必要はありません。

2-2. 債権譲渡通知の発出を止める

ファクタリング会社との交渉如何によっては債権譲渡通知の発出を行わないことを前提にファクタリング会社と和解を行うこともございます(当事務所でもそのような実績は多数ございます。)。

ですので、ファクタリング会社への支払いを停止し、債権譲渡通知の発出をファクタリング会社に止めさせることができれば、あとは本業に注力することで、自己破産を回避することができます。

2-3. 債権譲渡通知の発出がされてしまった場合

また、ファクタリング会社との交渉が決裂し、残念ながら債権譲渡通知の発出が行われ、売掛先に債権譲渡通知の発出が行われた場合も諦めるのは早い状況です。

当該ファクタリング会社との契約内容次第では、ファクタリング契約が公序良俗に反し違法無効な可能性も否定できないからです。

そのような状況を売掛先様に説明を行い、売掛金を支払っていただければ、当面の事業継続は可能な状況になるはずです。

2-4. 売掛先がファクタリング会社に売掛金を払うと言っている場合

売掛先がファクタリング会社に売掛金を支払うと言っている場合であっても諦めるのはまだ早いです。

弁護士が交渉を行ったり事情を説明するなどして、売掛先の対応が変化するということもよくある話でございます。

2-5. 売掛先が契約解除すると言ってきた場合

このようなケースでは、売上を立てることができず、債務超過の状態であれば、破産を検討することになろうかと思います。

基本的に当事務所がファクタリング案件での法人・個人の自己破産を申し立てるケースではこのようなケースが非常に多いのが特徴的です。

売掛先から残念ながら契約を解除され今後の売掛金の入金の目処が立たない場合には自己破産の申立てを行い、一度債権債務関係をきれいにするということも選択肢の1つだと思います。

3. 自己破産を行う場合

本章では自己破産を行う場合の基本的な流れや留意点を記載させていただきます。

破産を行ったにもかかわらず、ファクタリング会社が取立てを行うことは時間の無駄のためまずありません。

当事務所でも破産を申し立てて破産ができた後にファクタリング会社が取立てを行ってきたということはありません。

3-1. 予納金

事業者の自己破産を行う場合、ケースにもよりますが破産を申し立てた際、裁判所に予納金という金額を支払う形が一般的です。

予納金は事業者の規模によって異なり、最低は20万円〜ですが、多くの場合、30万円以上の支払いを求められることが多いように見受けられます(ケースによっては20万円というケースもございます。当事務所でもそのような例がございました。)。

案件によるところもございますので、経験のある弁護士に見通しを相談いただく形が良いかと思います。

3-2. 申立代理人弁護士の弁護士報酬

予納金のほか、破産の申立てを行う弁護士報酬が必要です。当事務所の場合、法人破産及び法人代表者の破産を申し立てる際には、法人破産報酬が税込77万円〜、個人破産報酬が税込33万円〜とさせていただいております。

そのため、例えば法人に従業員のいないようなケースでは、預り金として法人個人合わせて150万円を預かり、その中から、裁判所への予納金(20万円以上)・諸経費(印紙代や印刷実費等)・法人破産報酬税込77万円、個人破産報酬33万円を捻出することが多いという状況です。

従業員数や負債総額により報酬が変わって参りますので詳細は弁護士にお尋ねいただければと思います。法律事務所では申立て前に弁護士報酬や予納金を預かり、その後書類の準備をして申立てを行うという形をとっていることが一般的と思われます。

3-3. 書類の準備

自己破産の申立てを行う際には、書類の準備を行う必要があります。

書類は弁護士だけで対応できるものでもないため、依頼者の皆様の協力が必要不可欠であることから弁護士からの指示があった場合には、速やかにその指示に従うようお願いいたします。お金の準備と書類が整えば、破産の申立てが可能です。

一般的に自己破産の申立てには1年程度時間を要することが多いのですが、ファクタリング案件の場合、悠長に申立て準備を行うとファクタリング会社からの取り立てがいつまでも止まらないことも多いことから、当事務所ではご依頼から1ヶ月程度で申し立てることが多いように思います。

3-4. 期間

当事務所ではご依頼から1ヶ月程度で申し立てることが多いと思われますが、早ければ2週間程度、遅くとも2ヶ月程度あればこれまで全ての案件で申立てを行っているという状況です。

申立てを行った後は、コロナ禍のためやや不透明な状況ではございますが、通常はすぐに裁判所から破産開始決定というものがだされ、手続が開始されます。

その後は労働者がいるかどうか、不動産等の資産があるかどうかによって展開が異なるため何とも言い難いところもありますが通常は半年から1年程度で手続自体は終了することが多いと思われます。

3-5. 自己破産できない場合

よく聞かれる質問として、「このような事情がありますが自己破産できますか?」というものがあります。

例えば、2者間ファクタリングの際に売掛債権を横領してしまったり、請求書を偽造したことによって資金調達を行ってしまったような場合にこのような質問をされることが多いと見受けられます。

最終的には裁判所の判断次第ではございますが当事務所では上記のような事情があるようなケースであってもこれまで自己破産ができなかったケース、ずなわち免責が認められなかったというケースはございません。

3-6. 破産手続中に注意すること

ここでは破産手続中にやってはいけないことを記載させていただきます。

一部の債権者のみに返済を行うこと

一番やってはいけないと言っても過言ではない行為と思います。偏頗(へんぱ)弁済と言われ、免責不許可事由になるおそれがあり、破産失敗になってしまう可能性もあることからこの点には十分留意いただければと思います。

特にファクタリング会社からの資金調達や友人知人からの借入について優先的に支払いを行いたいという思いをお考えになることが多いと思われますが、破産失敗のリスクや弁護士が辞任を行うリスクを乗り越えてこのような行為を行うことは控えた方がよろしいかと思います。

破産管財人の調査に協力しない

あまり実務上多くないことではございますが、破産の申立てを行った後、稀に破産管財人の調査に協力を行わない方がいらっしゃいます。

破産の申立てを行った後、仕事をしたりしていると、破産手続への協力が忙しくて億劫になることもわからないではないのですが、自己破産失敗の原因の多くをこの破産管財人の調査に協力しないということが占めるのが現状です。

おそらく破産管財人の調査に協力しないという理由で一番破産が失敗しているケースが多いように思われます。

虚偽の申告を行う

破産管財人の調査に協力しないということと同じ意味合いかもしれませんが、虚偽の申告を破産管財人や裁判所に行うと、免責がなされず、破産失敗になる可能性が出てきますのでこの点も十分ご留意いただければと思います。

4. 当事務所の取扱実績

当事務所では、基本的に破産にならないよう尽力を行うため、実際に破産に至るケースはそう多くはないものの、破産した方が良いというケースでは破産の申立てを行うこともございます。

4-1. 建設会社

建設会社の場合には、破産の際に下請けに支払いを行うと偏頗(へんぱ)弁済になってしまうことも事情によってはあるため、実際に破産申立て時の債務の扱いについては十分留意が必要です。

4-2. 労働者派遣会社

派遣事業の場合には、労働者の派遣実態や労働者の給与の未払いの問題などが生じることが多く、その対応を行うことに留意が必要です。

4-3. 介護事業会社

実際に入居されている方々がいらっしゃいますので、他の施設への入居を行うようにするなどの対応が場合によっては必要です。

4-4. イベント会社

外注先などに支払う費用が偏頗(へんぱ)弁済になってしまうことも事情によってはあるため、留意が必要です。

4-5. その他事業会社及び個人事業主様

その他、多数の破産申立て事件を担当しておりますので、破産をした方がいいかどうか等について法律相談時に弁護士に相談いただければと思います。

5. 自己破産以外の方法

この章では自己破産以外の方法について簡単に触れさせていただきます。

5-1. 過払い請求

稀に、ファクタリング会社との契約が違法無効でありむしろ反対に過払い請求ができるという事案が存在します。

過払い請求できるかどうかは、実態の内容によりますので、どのような事案か弁護士に直接相談いただければと思います。

5-2. 任意整理

個別にファクタリング会社と交渉を行うなど広く任意交渉を行うことで、再建を図るということも多いです。

5-3. 民事再生

あまり多くはないですが諸般の事情によっては再生手続の申立てを行うこともございます。

ただ、基本的には自己破産か任意整理かのどちらかの対応を行うことが多いように見受けられます。

5-4. 放っておく

あまりおすすめしませんが、放っておくということも手段の1つではあろうかと思います。

基本的には債権譲渡登記がされたりすることもございますので放っておくということはあまりおすすめはできないかと思います。

放っておいた場合には、ファクタリングに関するトラブルであれば業務上横領罪又は詐欺罪が成立することが実務上は多いため、何らかの形で対応を行っておくことが無難かと思います。

6. さいごに

いかがでしたでしょうか。

本記事がファクタリングと自己破産について悩んでいらっしゃる方の参考となれば幸いです。

当事務所ではこのようなファクタリングに関する法律相談を100件以上は既に対応しておりますので、法律相談についても必要に応じて検討いただければと思います。